6.関わり方が分からなかった。

子供たちにも、街で何度も会いました。彼らはグループで行動していて、寝泊まりする場所に居るというより、居場所のない夜の街をうろついているようでした。そんな彼らに話しかけて、どの位の期間ストリートにいるのか、家族はいるのか、学校に通っていたことはあるのかなど聞いていくのですが、私は始めのうちは何も質問することができずにいました。どうしたらいいのか分からなかったのです。自分にできることなど何も無いと、感じてしまいました。通訳してくれるリーダーたちが「何か聞きたいことはある?」と尋ねてくれるのですが、エチオピアのことを分かっていない私は、聞いていいことと悪いことの区別すらつかず、その場の状況を受け止め整理することに心が精いっぱい、また私のデリカシーのない一言で彼らを傷つけてしまうのではないかという心配ばかりで、ただメンバーについて彼らが話していたことを通訳してもらうだけでした。
私がそこから抜け出すことができたのは、滞在後半になってようやく状況が見え始めたころでした。そこから自ら質問して彼らのことを知り始めることができたように思います。

20人近くの子供たちが集まってきたこともありました。はじめは5人ほど、そこへ他の子たちが寄ってきて、気が付くと大人数になっていました。その中にはまだアジスに来たばかりでグループに属することをせず、一人でストリート生活をしていた10歳ほどの男の子もいました。私はその子の手を取り、夜の街を一緒に歩きました。

クリスマスのイベントに集まったストリート生活者たち

 

初対面の子供たちはみんな、きちんと挨拶してくれます。エチオピアの挨拶、握手をして肩と肩を触れ合わせ元気かどうか尋ねる挨拶をして、お互いに名前も教え合います。大抵の子は気さくに笑顔で話してくれます。無表情な子やシャイな子もいますが話しかければ答えてくれますし、無視する子に出会ったことはありませんでした。むしろ興味をもって話しかけてきてくれる子が多い気がします。

スウェーデンから視察に来ていた60代の男性が一緒だった時のこと、男性の生き方を変えたイエス様の話をしたいとのことで、路上にみんなで座りその話を聞きました。私も子供たちと一緒に座り、数人の肩を抱きながら話を聞いていました。彼らからはアルコールやシンナーのにおいがしました。

この日出会ったグループの子供たちの年齢は15歳から18歳くらいまででしたが、グループとは別に単独行動している12歳の子にも出会いました。何度かストリートで子供たちに会っている内に、この位の年頃の子が一番多いことが分かってきました。路上生活している期間は、数週間、半年~3年とそれぞれです。田舎から出てきて、学校も途中から通っていません。全く通ったことのない子もいます。時々英語で十分会話ができる子にも出会いました。1人は15歳で勉強が好きだったそうですが、家族が全員亡くなってしまい何もできなくなってしまったそうです。もう一度学校へ戻り勉強したいと話していました。

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